明日も嬉しいこと、楽しいこといっぱいあるといいね(忘備録)

日常を面白くしたい。日常に想像を加えたい。アラサー男子のただの忘備録です。

3.4 傷ついた心とプライド

朝早起きして、勉強したりピアノの練習をしたりしていると妻が起きてきた。

 

機嫌の良さそうな表情で珍しく「ピアノの成果弾いてみてよ。」と言った。

 

「上手く弾けないかもよ。」と前置きして、「それでも構わない。」と言うので、「優しい妻だな。」と嬉しくなっね、

「でも、頑張るぞ。俺の心のこもった演奏を良く聞いとけよー!」と思いを込めてピアノを弾いた。

 

弾き終わったあと、「どんな表情で聞いてくれてたかな。」と期待をこめて妻を見ると、なんと妻は机の上でなんかの整理の作業をしていた。

 

僕が見つめていることにも気づかない。

 

あれ、見間違いかな。

 

瞼をこすっても目の前の絶望的な景色は変わらない。

 

「あのー、終わったんですけどー。」と申し訳なさそうに妻に話しかけると、

 

妻ははっとした表情をしていた。

 

僕は自分の惨めさに耐えられなくなった。

 

「コーヒー飲む?」と妻に聞き、コーヒーを淹れにいった。心はひどく傷つけられているのに、優しさを発揮してしまう。僕の悪いところだ。

 

いや、単なる優しさではない。

これは、抵抗なのだ。